RAWデータの撮影と16ビット処理

 通常、デジタルカメラで撮影したままの状態では、JPEGファイルとしてカメラに保存されます。このファイルは8ビットのデータです。このデータをこのまま利用するのであれば問題ありませんが、航空撮影特有の空気によるコントラストの低下や、近景と遠景とのコントラストの違いを調整するなどの加工処理をした場合、データは劣化します。そのときの状態にもよりますが、一般的に輝度情報の連続性を保つことはできません。

 しかし、撮影時にRAWデータとして撮影し、このデータを通常のRGBデータに変換する際、補正処理をしながら現像処理して、16ビットのデータにしてかき出し、この16ビットの状態でコントラストの処理や色調補正をすると、データの劣化はありません。
 後行程で手間はかかるのですが、最良の補正をするにはこの方法がいちばん劣化のない写真に仕上がります。

 具体的な例でいうと、右の写真は高度約4000feetで日産の座間工場跡を撮影しています。
 この日は低空での建物の撮影がメインで、この4000feetでの撮影はサブカットとして依頼されたものです。低空では問題なかったのですが、この高度まで飛行機の高度を上げるとかなりガスっていて、コントラストのない白っぽい写真になってしまいました。
 そこで、暗部をしっかり締める加工を8 ビットと16ビットそれぞれで行ないました。
 加工後に輝度情報(明るい暗い)を表すヒストグラムを見てみると、8ビットのほうはグラフが櫛形になってしまい、劣化しているのは明らかです。一方、16ビットで処理したほうはデータの劣化は全く認められません。

 お客さまのご要望に合わせて撮影したままの状態で納品することも可能ですが、当社では、航空撮影特有の補正に熟知しているスタッフが、劣化がなく完成度の高いデータに作り上げて納品させていただいています。

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Before
撮影した写真のヒストグラム
After
8ビットで補正した時のヒストグラム
16ビットで補正した時のヒストグラム
通常のデジタルカメラの撮影データは8ビットのJPEGファイルです。このデータを加工していくと、データの劣化は避けられません。当社は劣化をなくすために、撮影自体をRAWデータでするほか、加工も16ビットの状態で行なうので画像の劣化はありません。